2021/08/11 22:29

8月7日立秋から乾麺うどんの販売が始まりました。


今年、熊本は早い梅雨入りで5月の雨量は平年の4倍近く。避難所が開設される豪雨も数回ありました。そんななか、毎日ハラハラしながら見守っていたのは、収穫が梅雨と重なる麦畑です。


成熟具合を見計らいながら梅雨の晴れ間に収穫しなければならず、ただでさえ収穫時期の見極めが難しい麦。今年は雨で成熟間近の麦が倒れてしまう畑も多く、成熟を待たず晴れ間があったら早く刈ってしまうのか、次の晴れ予報に賭けるのか、悩ましい毎日を過ごした麦農家が多かったと思います。


発酵農園主ジャー村も毎日天気予報とにらめっこ。せっかちな性格なので早まる気持ちを抑えて抑えて、6月6日とうとう「今日だ!」と動き出しました。結果的に、ギリギリまで麦を成熟させながら3日間の晴れ間にも恵まれ、ベストなタイミングの収穫でした。


今年の麦畑は6反あり、初めから手刈りをあきらめコンバイン(刈ると同時に脱穀までしてくれる機械)を借りることにしていました。農繁期に快く麦刈りを手伝ってくれたのは、同じ菊池市内の友作農園の友作くんとあきなちゃん夫妻。初日に友作農園のコンバインが動かなくなるというハプニングがあったため急遽もう1台借り、あきなちゃんとジャー村のコンバイン2台フル稼働作戦で1日で刈り終え、友作くんと私で運んでその日のうちに干し始めることができました。麦は刈ってすぐ蒸れ始めてしまうので、普通は収穫してそのまま乾燥機に持っていきます。うちは天日干しなので刈ってから3日間どうしても干したいのです。


今年の麦刈りは、なんといっても、コンバインに乗ったあきなちゃんが忘れられません。ずーーーーっと笑顔なんです。私なんぞは全ての農機具の操作をジャー村任せにしている機械音痴ですが、あきなちゃんは実は機械に強いそうで。コンバインに乗るのが楽しくて仕方ないというような満面の笑顔なんです。そして刈り残しのほとんどない手際よく完璧な運転。ふわっとした雰囲気の可憐なあきなちゃんが、大きなコンバインに乗って運転している様子が、なんともミスマッチなのですが…。マシーンに乗った妖精という感じです。ほんと妖精でした。私ずっと見とれてました。


コンバインの妖精あきなちゃんの動画はジャー村のFacebookで。




そんな麦刈りでしたので、今年の麦も美味しいと思います。


小麦はほとんど、うどんと素麵にしてしまいました。素麵は寝かせた方が美味しいようなので、来年販売しようと思っています。強力粉(ミナミノカオリ)は今年はあまり作付けしなかったので販売はできないのですが、中力粉(チクゴイズミ)は少しだけあるので欲しい方いたらご相談ください。


椎葉村在来の大麦も昨年から育てているのですが、ほとんど倒れてしまい収穫はあまりできませんでした。難しいですね。少しだけ麦味噌をつくろうと思っています。


今年は麦が倒れてしまう畑が多かったなか、うちは無事に収穫できたのは、ジャー村独自の疎植植えが良かったようです。雨の直前のタイミングを見計らいながらの種まき、早め早めの中耕も含め、上手に育てるなぁと思います。お米のイメージの強い発酵農園ですが、これからは麦のイメージになるかも、なーんて。


暑い季節になると、農作業でバテた体にはごはんが重く感じられます。そんな時に麺類の出番。梅雨を過ぎてお米の保存が難しくなり味も落ちる時期に麦の収穫を迎えるというのもよく出来ています。今年のおうどん、どうぞご賞味くださいませ。