2020/06/14 11:46

この春、熊本在来種のお米「穂増」を使った日本酒ができました。
熊本県和水町の「花の香酒造」製造の生原酒、その名も ” 穂増 ” 。
江戸時代の伝統製法、生酛造り(きもとづくり)で醸されたお酒です。




「穂増」は江戸時代、肥後米の主流だったお米です。
当時の肥後米は「天下第一の米」と讃えられ、日本の米相場を左右するほどだったそうです。

ところが、大量生産の時代になると、米づくりも機械化と農薬化学肥料を使った農業になっていきます。
脱粒しやすく倒れやすい昔のお米はだんだんとつくる人がいなくなり、「穂増」も途絶えてしまいました。

2017年、熊本市に住む森賢太さんがジーンバンクから「穂増」の種を取り寄せます。
たった40粒の種を毎年増やしていき、200年の時を超えて「穂増」が復活したのです。

その種を譲り受け「穂増」を育てている自然栽培農家「実取耕房」「自然派きくち村」「発酵農園」に、九州で注目を集めている酒蔵「花の香酒造」から「穂増」を酒米にしてみたいと声がかかりました。

9万年前の阿蘇山大噴火の際の火砕流が凝固してできた岩盤から滲みだす岩清水を仕込み水に使い、
江戸時代の伝統製法である生酛造りで、
無施肥無農薬でつくられた200年前のお米を醸してみたい、と。

 ” 穂増 ” すっきりまろやかで身体が喜ぶようなお酒です。
発酵農園の私たち夫婦は実はお酒が飲めないのですが…とっても飲みやすくて美味しかったです。

ワインで言うところの「ドメーヌ」(ブドウ畑を所有しており、ブドウの栽培や瓶詰めに至るまでワインの製造を行う生産者)のように、すべての酒を地元産の酒米で醸し、世界に誇れる日本酒をつくりたいと語る「花の香酒造」当主の神田さん。その情熱に感銘を受け、私たちも美味しいお米づくりに精進しようと気持ちを新たにしました。

” 穂増 ” は、数量限定、花の香酒造店頭のみでの販売です。
発送もしてくれるそうなので、遠方の方も是非ご賞味くださいませ。
◎穂増720ml 2,405円


<花の香酒造>