2019/06/02 18:16

明日から旧暦では皐月、菊池は梅雨入り間近です。

発酵農園は4反ほどの麦畑を手刈りですべて収穫し終えました。

昨年うどんにして好評だった中力粉に加え、今年は強力粉が豊作です。

どこかで発酵農園のパンを召し上がっていただくこともあるかもしれません。


さて、ちょっと前の話になってしまいますが…

いつもお世話になっている「自然派きくち村」の企画で、昔のお米の食べ比べがありました。


この日、昔のお米として用意されたのは、「雄町」「亀の尾」「旭一号」「穂増」の4種。

1833年発見の「穂増」から1920年発見の「旭一号」まで、今ではあまりつくられなくなったお米が揃いました。

詳しくは、こちらをご覧ください→「きくち村の小さな旅 第5回 昔のお米を食べる3月


生産者もそれぞれ個性的な(そしてイケメンな)自然栽培農家の面々。

「雄町」は菊池の自然栽培の先駆者!ベテラン農家、冨田親由さん。

「亀の尾」はきくち村のお餅やごぼう茶もてがける實取義洋さん。

「穂増」は熊本市内で10年間毎月アースデイマーケット開催していた弱冠32歳の若手、森賢太さん。

「旭一号」はある時は農家、ある時は発酵職人、ある時はサウンドエンジニアの当農園のジャー村。


食べ比べは、品種がわからない状態で試食し、基準となるヒノヒカリと食べ比べるというもの。

私(発酵農園Webショップ担当 井上)の感想は…

・優しい味→雄町

・食べやすい→亀の尾

・あとから甘味がくる。美味しい!→穂増

・エネルギーがある→旭一号


これは…お米の味というより人柄!?

甘味と粘りを追求した今のお米(ヒノヒカリ)と比べると、昔のお米は一様に固めであっさりしています。

けれど、昔のお米に共通するのは噛めば噛むほど旨味があること。

それと、手間と情熱をかけた自然栽培ならではの生産者の人柄がにじんでしまうような気がします。


掛け合わせのない昔のお米は、お米アレルギーのある方から注文をいただくことも多いです。

もちもちした食感をだすためにもち米の要素を持つ今のお米は消化が悪く体に負担がかかりアレルギーを引き起こすと考えられています。食感と生産効率を重視した今のお米にはない良さが、昔のお米にはあります。


発酵農園では今年、穂増を初めてつくります。

江戸時代、米相場を左右したと言われる肥後米の主流だった穂増。

途絶えていた穂増を40粒から復活させた森賢太さんに種を分けてもらいました。

300年近く前の熊本在来種。秋の実りが楽しみです。


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今回の企画をしてくださった「自然派きくち村」は、「誰がどこでどのようにつくったのかがわかる安心・安全な食品」を取り扱うネットショップです。菊池市で元々酒屋を営んでいた渡辺さんが、安心・安全で美味しいものをお客様に提供したいと思い立ち、無農薬のお米を栽培しそのお米で酒づくりをはじめ、やがて無農薬無化学肥料栽培に取り組む農家とのご縁が生まれ、菊池を中心としたオーガニック農家の農産物や加工品が揃う、「自然派きくち村」が生まれたそうです。完売していますが、発酵農園のたくあんも扱っていただいています。